ラ・マシアが近代化
ラ・マシアの創立40年と時期を同じくして、2011年に完成したクラブ総合練習場の宿舎がそのイメージを一新した。オリオル・トルト育成センターが、発足から8年を経過し寮生にとってラ・マシアを第2の家のように感じ、新たな必要性に対応するよう近代化を計った。環境適応と快適さが今回のリフォームの主要な目的で、その意味するものの伝承とクラブの価値観が各所で再認識できるようになっている。現在ここで生活しているのは73人のスポーツ選手（サッカー育成部門が52人、バスケット部門が13人、ハンドボール部門が4人、ホッケーが1人）が共同生活を送っている。
施設内部のリフォームは、2010年のバロンドールで最終3候補を独占したイニエスタ、シャビ、メッシの姿が正面入り口に大きく掲げられており、ラ・マシアの取り組みを再認識するとともに寮生に大きな夢を与えるものとなっている。1階は全体イメージと家具を全面的に入れ替え、共有スペースを居心地の良い快適なものにしようという狙いがある。
工事は受付から休憩室、テレビ、レジャーエリア、さらに宿題や家庭教師との勉強に特化したスペース、さらにダイニングルームまでに全階の近代化を進めた。様々なところで細心の注意を払っており、寮生の写真が天井から吊るされていたり、照明の装飾がスポーツのテーマに沿っており、マシア1階のスペース全体に木材がふんだんに使われている。また展示されている優勝トロフィーやサイン入りユニホームは、若き選手たちが夢を実現させることができると信じる助けとなっている。
寮生の生活スペースとなる上の階も、本来の姿を失わない形でそのイメージを一新した。1階の入り口にはここの生活を経験した全ての選手たちを見ることができる巨大な絵があり、居住スペースだけではなく、研究専用の新しいエリアも設けられた。一方でプロチームを対象とした1階は新たなダイニングルームを軸に、その全体像と家具を一新している。
これらのリフォームによりオリオール・トルト育成センターは居心地の良い家族的な感覚を得ることができ、居住者にくつろぎを与えることができる。木材、細部へのこだわり、装飾、共同生活を送る雰囲気は、バルサが選手と人々を訓練し続け、世界で最高のスポーツスクールであり続けることができるように準備された、完璧なほどに暖かく、モダンで快適な空間となっている。