クラブ総合練習場にラ・マシアとヨハン・クライフを讃える壁画

クラブ総合練習場にラ・マシアとヨハン・クライフを讃える壁画

この種のものとしてはヨーロッパ最大級で、カンプ・ノウの通用口トンネルの壁画も担当したスタジオ、アクセ・コローレスが描いた

エスタディオ・ヨハン・クライフでは若いタレントとヨハン・クライフのサッカー哲学を扱った巨大グラフィティーが訪れた人たちを迎え入れる事になる。8月27日のオープンまで残りわずかとなっているが、FCバルセロナはこのクラブ施設が新たな象徴的な存在となるべく最後の調整を行なっている。新スタジアムの駐車場の前となるクラブ総合練習場ジョアン・ガンペルの壁に巨大な壁画が登場した。

これは欧州でも有数の大きさとなる1000平方メートル。デザインとデコレーションを行なっているスタジオ、アクセ・コローレスが手がけたもので、同社はカンプ・ノウの通用口トンネルのグラフィティーも担当している。

FCバルセロナは同デザインスタジオにクラブ戦術の根本であるラ・マシア、そして地元のタレントを発掘してバルサのプレースタイルを確立したヨハン・クライフの姿を盛り込むように発注した。狙いは今後将来有望な若手選手の登竜門となる新スタジアムに入場する際にクラブの色と熱量を持って欲しいということ。このスタジアムはバルサB、バルサ女子サッカーチーム、UEFAユースリーグに出場する時のユースチームの本拠地となる。

Así es el nuevo mural de la Ciudad Deportiva

メッシ、チャビ、イニエスタとともに

宿舎入り口すぐから始まっている絵は最初の部分がラ・マシアをあしらっており、少年たちがサッカーを楽しんでいるところ、チームが一緒になりゴールを祝っているところがあり、クラブの育成部門チームを象徴するものとなっている。この部分でクライフの「私のチームではゴールキーパーは最初のアタッカーで、フォワードは最初のディフェンダー」の言葉が刻まれ、バルサの攻撃サッカーとチームワークの重要性を伝えている。

このブロックではクラブ構造の基本部分に女子サッカーがあるため女子選手たちがゴールを祝う絵も描かれている。続く絵の主役はメッシ、シャビ、イニエスタ。3選手が2010年バロンドールの最終候補に選ばれた、ラ・マシアが世界的なインパクトを与えた瞬間を象徴している。3人のクラックとかつてカン・プラネスにあった旧ラ・マシアの間には「もし君がボールを持っていれば、相手は持っていない」とのクライフの言葉があり、ボール保持を志向するバルサプレースタイルの元となっている。

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クライフの見識と偉業

壁画の第2部分はヨハン・クライフを讃えるもの。それはオランダ人の肖像画であり監督として試合を指揮しているものとなっている。見識と戦術的な知性を兼ね備え、「ピッチへ出て楽しみなさい」との言葉は同氏を語る上で欠かせないフレーズの一つで、遊び心を持ってサッカーに向き合う姿勢を物語っている。

ウェンブリーでの決勝でクーマンが決めた決勝ゴール、アトレティコ・マドリード戦でアクロバティックなプレーから‘空飛ぶオランダ人’と呼ばれた人物は、さらに「1–0より5–4で勝ちたい」と発言。そのスペクタクルなサッカー体現者としてのスタンスを示す言葉となっている。最後にチームキャプテンを務め、3度のバロンドールを勝ち取った頃の姿も描かれている。ここには「サッカーは頭を使ってプレーするゲーム」との英語の言葉が寄り添っている。

壁画の色はエンジと紺で構成。左側から紺で始まり少しずつエンジに変わるというもの。また全ての絵に共通するのは星座がちりばめられているということで、これはバルサのプレーは常にボールの近くにいるというコネクションを象徴している。

Força Barça
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