続・イニエスタインタビュー

続・イニエスタインタビュー

インタビュー第一弾に続き、バルサと永久契約を行ったトップチームのキャプテン、アンドレス・イニエスタがバルサでのキャリアを父親とともに振り返る。

ホセ・アントニオが話す間、アンドレスは、敬意を込めて見ていた。父親がいかに勇敢であったか、自分の息子にそのような決断は、決してできないだろうと恐らくは考えながら。彼の母も、一度ならず、自分自身でそれを考えた。「彼女は、私よりももっと苦しんだ。なぜなら、私はサッカーという見返りがあったが、母親は母親だ。母として見ていた。彼女は、この件には関与しなかった。関与することはできたし、私の息子はどこにもいかない、なぜなら、私の手元にいて欲しいからということができた。だが、彼女は私を支えてくれた。私が下したすべての決断は、常に私たちを支えてくれた私の妻、彼の母親が隣にいたから、できたことだった。だが、私は決して戻ってくるなと義務付けることはなかったよ」と当時を振り返った。

父親の言ったフレーズ 「列車は、たった一度しか通り過ぎない」ということばは、イニエスタの胸中に深く入り込んだ。アンドレス自身が12歳の時に下さなければならなかった決断であり、その年齢にふさわしい責任感と成熟さ以上のものを必要とされる確固とした決断をそこでくだしたのだった。「もしも、そこでいかないと言えるメンタリティを持っていたら、たとえ、無理やり行ったとしても、二日も持たなかったことだろう。父とたくさん話した後、父は僕にとってお父さんが最高だと言えるとわかっていた。実際、そのことは、常にはっきりしていたんだ。12歳の時でさえね」とイニエスタは、それに対して応えた。

21歳分、足された小さな息子 

時が経ち、しかし、ホセ・アントニオは、成功や名声、栄光などが、濃紺のファミリーカーに乗り込んでいた当時のアンドレス・イニエスタの元となったエッセンスを全く変えていないと確信している。「私の息子は、あのバルセロナに来た時の子供のままだ。単に、21歳多くなっただけだ。私は、彼の人となりをとても誇りに思っている。これは、人生にずっと残ることになるもっとも大きなトロフィーだ。子供の頃から、家族思いで、善人であり、それこそが、永遠に残るものなんだ。サッカーは、上手にプレーできる時、そうじゃない時や嫌になる時もあるだろう。だが、時は過ぎる。ここから先の人生において、決して変わらないのは、内側にあるものだ。私に残っているのは、良い息子を持っているということだけだ」

アンドレス自身が、 "たったの 2%" も小さい時から、変わっていないと思っている。成長したものの、その源は、変わっていない。誰よりもそれを知っているのは、父親だ。「相手に敬意を払うところも同じなら、器用なところも同じだ。12歳のころは、あまり話さなかったが、木板ことはすべて覚えていた。今も、まだ、内気だが、話さなければならない時は、きちんと話す。それは我々の殆どができないことだ」

そうはいっても、父親は、息子の弱点も知っている。「決勝や重要な試合で負けた時、考すぎる。そういった時、あらゆる選手は、苦しむものだが、だが、アンドレスは、内側に深く溜め込み、とてもひどくつらい時を過ごす。これはスポーツなんだからというんだ。片方のみが勝つんだと。だが、彼は普通以上に苦しむんだ。アンドレスは、そういった問題をすべて抱え込む。自分のものも、他人のものもだ。そういったことは、最後にはつけを払うことになる。若い時から、多くのプレッシャーを抱えてきた。世界中の問題が彼に影響を与えるし、それを私たちを苦しませないようにと表に出さない。そういった毒はすべて吐き出さなければならない。でないと、しまいには毒に殺されてしまう」

W杯で、すべてが変わった。彼に安堵を与え、酸素を与えられ、そこで爆発したように、プレーし、楽しみ、その後、成功がやってきた

それが 2008年から2010年にかけて起きたことだった。とりわけ、つらい時期だった。多くの筋肉の負傷が自信を揺るがせた。「チャンピオンズリーグのローマでの決勝前の怪我は、彼をひどく考え込ませ、つらい日々を数日間過ごしていた。その夏の後に、ハルケのことが起きた。彼は最悪だったが、私たちを元気づけていた。その次の夏のW杯で、すべてが変わった。彼に安堵を与え、酸素を与えられ、そこで爆発したように、プレーし、楽しみ、その後、成功がやってきた」とホセ・アントニオは当時を思い起こした。その間、アンドレスは、父親を見ながら、ことばを発する前に分析していた。「そう、僕にとっては解放だった。そこからは、すべてがもう同じではなかった。僕をより、強くしたかって?僕は、あらゆるプロセスを分析すべき人とともに分析した。そこで、わかったことは、大事なことはあるし、そうじゃないものもあるということだ。どうして、どこに自分がいるのかを見つけ出す必要があるし、そこから、自らを責めることなく、前に進み続けなければならないことを学んだ。そういったことを異なる方法で見られるようになることが、自分をもっと強くするんだ」

あれから、7年が過ぎ、この世にバレリアがやってきて、それから、パウロ・アンドレアが、それからシエナが数ヶ月前にやってきた。アンドレスは、バルサとともに優勝カップを制覇し続けており、シャビからキャプテン章を引き継いだ。そして、10月6日にバルサと決して終わることのないページを新たに付け加えたのだ。(完)

Força Barça
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