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I. 制定の理由

FCバルセロナは自然人により構成されるカタルーニャの非営利民間スポーツ団体であり、カタルーニャ州政府スポーツ組織登録簿に登録されています。

スポーツ組織を適切に運営するには、その主要な活動目標を確実に達成するだけでなく、用いられるシステムが優れた事業慣行を完全に反映するような仕組みを確立することが必要です。

その上、歴史と活動実績が世界に対する影響力を持つだけでなく、カタルーニャ社会に深く根ざすFCバルセロナにおいては、経営陣によるクラブの管理と代表の方向性が、クラブを触発した社会の性質と原則に合致する特定の倫理的価値観に準じていなければなりません。 FCバルセロナは「クラブ以上の存在」であり、社会はその理事とマネージャーがクラブが代表している価値観を反映して行動することを当然のこととして求めています。

したがって、現実的な観点から管理のため、また肯定的な観点から適切にクラブを統治し代表する行動を触発する価値観、否定的な観点からはこれらの価値観と反する行為を定める、倫理規定(あるいは優良統治規定)を作成する必要が生じます。 現状は複雑で腐敗が起こりやすいことを念頭に、適切かつ適時という条件を考慮して倫理規定の適用を効果的に定義および解釈し、必要に応じて価値観に反する統治および管理上の行為について助言するために管理・透明性コミッションが設立されました。


II.- 適用範囲

倫理規定は、法人としてのクラブを代表するすべての人、すなわち理事会およびコミッション(経済、規律、法務、社会、およびスポーツ)のメンバー、ならびに経営陣に属する他のすべての人員に適用されるものとします。


III.- 具体的範囲

1.- クラブに対する責任を負うすべての人が、自らの管理の手法を調整し、適切かつ適時な価値観に厳密に適合する意思決定を行わなければなりません。

2.- 意図は常にクラブの活動の主要目標(スポーツにおける成功と用いる資源の経済的持続性)を達成することであり、クラブとそのイメージ、クラブが代表する価値観を高める慣行と行動を用いなければなりません。

3.- 前述の条件を適用する上で、理事および役員の活動は以下の原則に準じなければなりません。

3.1.- 合法性: クラブ代表者の活動は、スポーツの擁護と普及を図る国内組織および国際組織の規則と基準において定められた行動に準じなければなりません。

3.2- 会員の特権とサービス: クラブの代表者は、クラブ会員に属する資産の管理者として行動しなければなりません。 したがって、クラブの代表者は誠実かつ効率的にクラブを運営し、常にクラブの利益を守らなければなりません。

3.3.- クラブへの忠誠: 当クラブの代表者のあらゆる行動は、運営者としてであれ代表権者としてであれ、当クラブ自体の利益のみを追求するものでなければなりません。 理事会および当クラブの他の諸統括組織間に意見の相違があってもこの忠誠に反しませんが、当クラブの代表者は、どのような状況においても、当クラブの良好な評価とイメージを損なう可能性のある情報の拡散は避けなければなりません。

3.4.- 広報: 当クラブは、その意思決定プロセスの透明性に基づいて、クラブの活動に関する広範な情報を常に提供します。

3.5.- 参加: 当クラブは、各懸案事項の性質に従って、より多くの会員が、総会という手段により意思決定に参加することを奨励します。

3.6.- 多元性: 当クラブはその歴史とカタルーニャ精神に則るとともに、その会員、理事、選手、および従業員の思想的多様性を鑑みて、多元性を保持して尊重し、排他的な性質のクラブ方針や行動を避けるように常に努めます。

3.7.- 質素: 価値基準の1つとして質素さが当クラブ運営の基本であり、当クラブの社会的活動と経済的活動のすべてに適用されます。 

4.- 以下の行動は前述した原則と価値観に反するとみなされます。 4.1.- 利益相反を招くこと。利益相反が生じた場合には、その影響を受ける当事者がこのことを周知して、意思決定プロセスへの関与を控える必要があります。

4.2.- 自分自身の利益を得る決定のために他者に影響力を行使すること。

4.3.- 各コミッションの責任者とメンバーは、担当当事者から明示的な許可を事前に受けることなく、自分たちに割り当てられたものとは異なる運営分野に介入することを禁じられています。

4.4.- 4親等以内の親族との労働または取引の契約。これは、個人的か、これらの親族が所有権を持つあるいは勤務している会社を通じてかを問いません。

4.5.- 必要性、妥当性、および機会の原則に合わせることなく外部サービス契約を行うこと。

4.6.- 無償の贈り物、贈答品、特典、または当クラブの目的のために活用できるもの以上の便宜を受けること。 正式に承認されていない第三者に対して贈り物を提示することも禁じられています。

4.7.- 当クラブに、不適切、多額、あるいは正当化できない額の費用を負わせること。

4.8.- 委託料あるいは金銭補償を受け取ること。

4.9.- 承認されたプロフェッショナルへの支払い額を超える、あるいは同等の委託料を支払うこと。

4.10.- 当クラブでの自分の地位を利用し、個人あるいはプロフェッショナルとして利益を得て、この利益が当クラブへの損害に関わる可能性があるとき。

4.11.- 意思決定プロセスにかかわる協議内容の機密性に関する規定を守らなかったとき。

4.12.- FCバルセロナの良いイメージと評価に反する公開イベント、あるいは私的イベントに出席すること。

4.13.- 当クラブのグッズおよび資産を自分自身の利益のために使用すること。

4.14.- すべての従業員、責任者、会員、またはサプライヤーに対して、性別、人種、肌の色、国籍、信条、宗教、政治的意見、状態、性的志向、障害、法より保護されているその他の個人的状況を理由に差別または不適切な扱いをすること。 

5.- 倫理規定では、明示的に記載されている内容そのものへのコミットメントだけでなく、その内容から善意で派生する結果のすべてに対するコミットメントも要求されています。

6.- 前項で規定されている行動に準じない決定を行うことが適切で適時であると当クラブがみなす場合は、管理・透明性コミッションが事前に明確な書面での報告書を要求するものとします。 この報告書の発行後、当クラブの理事会が最も適切と考える決定を採用します。


IV.- 規定範囲

倫理基準の記載内容が順守されているかどうかを管理するために、理事会および会員オンブズマンに対して行為内容に関する解釈、評価、および助言を行う権限を有する管理・透明性コミッションを設置します。

このコミッションは、理事会が指名した5人で構成し、理事会自体と同じ6年間を任期とします。

その任務には、 次のものが含まれます。

- 理事会が評価または判断のために提示する疑問、あるいは事前に肯定的な評価報告書が必要な疑問に関する報告書の発行。

- 理事会、理事会の理事、または理事会により任命されたコミッション、オンブズマン、または従業員が、実行された処置または行われた決定について表明した申し立てを誠実に受託または却下し、その申し立ての対象となった疑問に関する報告書を作成して、必要に応じ、本倫理規定の記載内容に準じていない行動について助言すること。

- 当該報告書の発行のための情報収集。

- 当該期間中に実行された処置に関する総会への報告。

- 倫理規定の変更内容の周知。この場合はクラブの総会による承認が必須です。 

このコミッションが取る処置については、そのメンバーの独立性とその協議の機密性の原則が最大限に尊重されなければなりません。