
またしても終了間際の逆転劇。
チャンピオンズリーグ、グループC第二節、シャフタール・ドネツクvsFCバルセロナの一戦は、1-2、レオ・メッシの2ゴールでバルサが勝ち点3を掴み取り、同グループの単独首位に躍り出た。
試合は、バルサが相手の粘り強いプレスと、反則まがいのハードなプレーに手こずりながらも、ボールをコントロールする展開。しかし、スムーズなパス交換が実現出来ず、なかなか決定的なチャンスを創出することが出来なかった。一方、シャフタールは奪ったら速攻を仕掛け、少ないながらも、何度かチャンスを作り出していく。そんな中、シャフタールがディフェンダーからのロングボール1本によって先制点を上げることに成功する。後半、バルサはさらにリズムを上げて行き、エトーが、ボージャンがチャンスを掴むものの、待望の同点ゴールは87分、しかも意外な形で手に入れることとなった。すなわち、GKのファンブルによって、こぼれ球をメッシが押し込んで同点。さらには、後半ロスタイムにチャビからのスルーパスに抜け出したメッシが、起死回生の逆転ゴールを決め、バルサに単独首位をもたらす値千金の勝利をもたらした。4日前のエスパニョール戦同様、圧倒的にボールをコントロールしたバルサに正当な結果が舞い込んできたのは、試合終了間際のことだった。 【やりづらい相手】 決勝トーナメント進出の為に、ホームで良い結果を掴みたいシャフタール・ドネツクは、なりふり構わぬ戦いを挑んで来た。執拗なプレッシング、そして時には反則してでも潰す。そうしたハードなシャフタール・ドネツクのプレーの前に、バルサはボールをキープしながらも、それが自陣で展開されることが多かった。すなわち、なかなか相手のバイタルエリアでの展開に持ち込むことが出来なかった。 【3-5-2】 バルサに最初の決定機が訪れたのは前半6分のことだった。相手のプレスをかわしながら素早いパス交換で相手陣内に迫ると、エトーからのスルーパスに抜け出したアンリがGKと一対一になるも、GKピアトフの体を張ったプレーに防がれてしまう。その後、シャフタールはフェルナンジーニョが2度シュートを放つも、バルサディフェンス陣の懸命の守備で事なきを得る。その後、さらにボールポゼッション高く、試合を支配し始めるバルサ。しかし、なかなかリズム良いパス回しは実現されなかった。シャフタールは守備面での組織が統率され、なかなかバルサに攻撃の隙を与えなかった。そんな中、バルサはエトーとアンリの2トップ、左にイニエスタ、右にアウベスの3-5-2の陣形に形を変形させて行った。 【前半終了間際のシャフタールのゴール】 右サイドで自由を得たアウベスは、中距離からのミドルシュートを放つも、GKピアトフに止められてしまう。徐々にバルサが試合を完全にコントロールしたかに見えた時、シャフタールが目覚めだす。37分、右サイドでの決定機でルシーニョが放ったシュートは、バルデスが体を張ったプレーで死守する。しかし、前半終了間際、シャフタールのDFが苦し紛れに蹴り込んだロングボールを、ピケがヘディングで後ろに逸らしてしまうと、プジョルとの競り合いに勝利したルシーニョが飛び込んで来たバルデスの頭をふわりと越えるシュートで、シャフタールが先制点を決めることに成功する。 【後半はバルサ一色】 1-0のビハインドを負ったバルサは、後半、圧倒的にボールをキープし、果敢に攻め立てた。52分にはアウベスがフリーキックを絶妙なコースに蹴り込むも、GKピアトフのファインセーブに防がれてしまう。するとグアルディオラは満を持してメッシを投入、このアルゼンチンの星は、早速相手ディフェンス網を切り刻み始めて行く。そんな中、メッシから送られた絶妙のパスに抜け出したエトーがキーパーと一対一になるも、放たれたシュートは僅かにゴール左のポストの外に転がって行った。続いてボージャンが相手ディフェンスに囲まれながらも強引に突破して放った左足のシュートは、惜しくも左のサイドネットの外側に突き刺さった。 【ロスタイムの逆転劇】 刻一刻と過ぎて行く時間。しかし、同点の期待は十分にあった。それを防ぐ為に、シャフタールの選手はファールや、ピッチに倒れることによってリズムを崩し、時間を経過させようと目論んだ。しかし、“その時”は意外な形でやって来た。右サイドのボージャンがゴール前に鋭く入れた低いクロスをGKピアトフがファンブル。これを詰めていたメッシが難なく蹴り込んで遂に、待望の同点ゴールを87分に手にする事が出来た。
敵地での勝ち点1。結果としては悪くない。しかし、今のバルサには最後の最後まで、ホイッスルが鳴るまでゴールを目指す粘り強さがある。それは、4日前のバルセロナダービーでも証明している。バルサは飽くまでも勝利を目指した。そして、ロスタイム4分に到達しようとしていたその時、チャビが絶妙なスルーパスを左サイドに送ると、これに鋭く反応したメッシが飛び出して来たGKを欺くようにチップキックで浮かせてゴール。試合終了間際に噛み合ったスーパープレーが、劇的な逆転勝利をもたらした。そして、この勝利によって勝ち点6としたバルサは、グループCの単独首位に躍り出ることに成功した。 【シャフタール・ドネツク1-2FCバルセロナ】 1-0 イウシーニョ (44分)
1-1 メッシ (87分)
1-2 メッシ (92分)